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旅行
ツィッターにも軽くつぶやいたことを少し。
我輩は旅行が大好きである。
日常から離れ、人生におけるほんの一瞬、主役であることから外れ、旅先での何気ないことを脇役として観察し、記憶と経験に留める旅行ほど、楽しいものはない。
海外旅行もそうだが、国内旅行も悪くはない。
旅先で、我輩が誰であるのか、問われることはない。
ありのままそのままの我輩を、旅先で会う人たちは迎え入れる、警戒する、追い出してくる、優しく抱擁してくれる…それぞれがまた、楽しいのだ。
そう、山本康貴でも、今は亡きAndy山本でもない。
ただの旅行者というのは、その人の資質そのものがむき出しとなって、旅先において楽しめるか否かが明確となる。
ちょっとした武者修行か…でも、その緊張感もまた、楽しいのだ。
行きは成田空港、帰りは羽田空港…海外旅行において、これが一番理想的なコースかもしれん。
とりわけ、行きの便は、ぜひとも成田空港がよい。
都内から2時間。
千葉でありながら、「東京」と名乗る不作法(ぉw
でも、この程よい遠さと、隔絶された環境が、旅の始まりにふさわしい。
いや、リムジンバスに乗り込むところから、すでに始まっているか。
時間に問題がなければ、いつも吉祥寺発のバスを利用している。
2時間というのは、うつらうつらとするのに程よい長さだ。
首都高から京葉道路に至るまで、心地よい振動が続き、深い眠りに入る。
やがて成田空港のあるICにたどり着くと、急にバスが左右に揺れる。
これが目覚ましの合図。
ポケットからパスポートを取り出す。
空港前のゲートでバスは一度止まり、警備員、もしくは警察官が乗り込んでくる。
パスポートを一瞥して、果たしてチェックができるのか、時々謎に思う。
偽造バスポートとか、瞬時に見分けるコツでもあるのか…それとも単なるルーチンワークか?
大丈夫なのかいな。
ターミナルに到着する。
排気ガス臭い中、荷物を受け取り、中に入る。
独特のアクセントで、フライトを伝えるアナウンス。
あちらこちらから聞こえる異国の言葉。
あの大量の荷物を、支那で転売するのだろうか…という謎の集団。
警察官があちらこちらで警備している…自動小銃を構えていないという点では、日本はやはり平和なんだな。
いつも、チェックイン受付開始時刻より1時間前に到着している。
銀座一等地という日本で最も物価の高い場所の2倍くらいの値段が許せないのだが、コーヒーショップに入って、一服するのが、旅の安全に関する我輩のジンクス。
チェーンも良いが、オリジナル(?)の店で不味いブレンドを飲むのが好きだ。
以前はアメックスカードで、会員専用ラウンジに入ったのだが、あれはよろしくない。
飲み物など飲み放題だったりするが、テナントをブラブラするのが空港の醍醐味だ。
日常生活では見ることができない、外国人向けのお土産屋を冷やかすのが楽しい。
最近だと、キャラグッズものがメインになっているが、相変わらず、謎の置物やペナントが売られている。これを見つけるのもまた、楽しいもので。
チェックインカウンターで受付を済ませ、出国手続きへ。
心臓に機械を埋め込んだことから、金属探知機の中をスーッと通り抜けることができなくなり、完全ボディチェック。
”機械の身体”だという証明書は、とりあえず、万国共通に出来ているようだ。
男性だから男性の係員がチェックするのかといえばそうでもなく、女性係員が我輩の股間までチェックすることもあり、興奮以前に、本当にお仕事、大変だねえ…と同情してしまう。
さて、ここからは日本ではない。
いや、日本ではあるが、税法など日本ではない。
物価はここで、日本の標準価格の5倍くらいに跳ね上がる。
ブランド高級店に入る用事はない。
免税店に駆け込んで、たばこを買うという趣向は持っていない…にしても、免税店って、なんであーも、ごたまぜの香水の匂いがキツイんだろうか…半径50メートルからも目にくるんだが。日吉の魔女かってのw
食事もここらへんの価格は許せないものがある。
ドトールは一番安いコーヒーで180円。
それが二倍となっている。
治外法権にしても程度があるっちゅーねん。
あと、「アキハバラ」と名乗っているのなら、
それなりの品ぞろえをお願いしたい。
いっつも思うw
でも、ターミナルのこの雰囲気がまた良い。
前述のブランド高級店は、街中で入ることも近寄ることもないが、ここでならウィンドウからどんなものがあるのか、知ることができる。
楽天で諭吉一枚もしない酒類が、ここでは3枚くらい要求される…免税店は安売り屋と同一ではないが、ただ実物に触れることができる。実際に触って、あとで通販で購入する。
ヤマダ電気いじめと同じ手法だな。
何よりも、時間までブラブラと歩くのが良い。
飛行機に乗れば、トイレの時以外、立ち上がることはない。
ここではシートに座らず、極力歩き回ったほうが、気持ち的に良いのだ。
ああ、そうそう、トイレもここで。
外国ではウォシュレットはないから。
空港は、特に成田空港は、海外旅行をする人にとって、ある種の”舞台”を演出してくれている。
むろん、他国の国際空港もそうであろう。
共通しているのは、普段とは違う日常へと向かう前に、非日常の空間をここで用意してくれているということだ。
旅行では、その国の中において、客という名のの脇役になる。
ここで脇役になるための、控え室が、国際空港の役割なのかもしれない。
でもな…グデグデにのびた焼きそばが、600円って、あれは許せなかったな…。