ぼんのう

ブルガダ症候群で一級障害者。人生、楽しもうよ♪

転職についての総括 その1 解雇されそうになったら

2010.04.08 Thursday 16:28
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    2009年7月31日、石もて追われるようにして、
    設立に参加した会社から解雇された。
    その長い夏休みも、終わろうとしている。
    大学を卒業して、一度も無職の状況でなかったのが、
    我輩のおかしな自慢であったが、思うに、この勘違い故に、

     無職であることの不安
     無職であることの焦り
     無職であることの惨めさ
     無職であることの恐ろしさ

    そして、無職の人たちの気持ちが何であるのか、理解できなかった事が、
    大きな人間としての過ちであったことが、身に沁みた。

    解雇されることの痛み。
    長く尽くしたはずなのに、解雇され、根無し草の状態に陥ることで、
    人間はどんなに苦しく、悲しく、惨めな気持ちになるのか、
    痛いくらい理解した。

    大学で学んだことより、
    最初に入った会社で徹底的に叩き込まれたビジネスマナーなどより、
    ゲーム会社で学んだコンテンツの作り方や事業計画の立て方より、
    遥かに尊い、9ヶ月だった。
    かつての我輩であれば、空白の9ヶ月間だとして、恥にしてたであろう。
    だが、今の我輩にとって、この9ヶ月間は、黄金の敗北の期間として、
    誇りにしたい。
    人から求められれば、喜んで経験から得られたものを提供したい。
    同じ立場になった人に対して、喜んで知識をお分けしたい。
    そして、悲しんでいる人、苦しんでいる人、敗北感にとらわれて
    自暴自棄になっている人がいれば、そっと抱きしめたい。



    解雇通知というのは、極めて理不尽な形で出されるものだ。
    会社自体が危ないという空気は、あらゆるところで感じることができるが、自分に責任の大小こそあれ、責任を取らされる形での整理解雇というのは、許されるものではない。これは法律できちんと、定められている。


    1)解雇を回避するために、あらゆる努力がつくされたか。

    2)解雇の人選基準が合理的であり、その適用基準も合理的であるか。

    3)労働者および労働組合と事前に協議を尽くすなど、
      解雇にいたる手続きに合理性・相当性があること。

    4)どうしても整理解雇しなければならないなどの経営状態にあるか。

     
    会社のBSとか理解していればわかることだが、経営が苦しくなると、簡単に回復する方法として、解雇が挙げられる。
    その理由は少々長くなるので、割愛するが、さっさとお金の出るところを削ることで、資金繰りが安定するものだ。
    だから経営側からすれば、さっさと大量解雇したり、自主退職を呼びかけたりするわけだ。退職金を上積みするというリスクもある。
    だが、人生を会社に捧げた側として、あまりにも理不尽なことである。
    そこで、一応、上記4項目が定められ、いずれも該当しないのであれば、解雇は撤回されることになっている。

    でもさ…この4項目って、かなり曖昧なんだよね…。

    法律の専門家やら、人事の専門家が理屈をこねれば、ぐうの音も出ない項目ばかり。
    なおかつ、解雇を強要するためのパワハラなど行うとしても、それらをきっちりと証拠として残すのは、大変難しい。
    同僚たちに証言してもらうのは、まず無理。だって、証言したら、今度は自分が解雇されてしまうからねえ。

    ある本では、パワハラやら、退職強要をしていた会社に対して、常時、MP3レコーダを胸元に潜め、上司や人事部の暴言を録音し、労働基準監督局に提出したことで、整理解雇が完全撤回されたケースがあったが、そこまでしないと法律では守られないという悲しい現実が、日本にはある。
    まあ、かつて会社と社員は一心同体だったという考えが、会社側から一方的に破棄されたから(とか言いつつ、会社に忠誠を要求するんだからおかしなものだ)、社員のほうからして会社を疑うことを前提に動かなければならないというのも、世知辛いものだ。

    現状の法律では、社員は守られることは絶対にない。
    よほどの準備でもしない限り、これは断言しても良い。

    そして、もう一つ注意しなければならないのは、
    解雇であるが、解雇とは見せないようにする方法である。

    我輩のケースは、こうだった。

    周囲が解雇されつつある中、ある日、我輩にこんなメールが来た:



    「今度の契約更新で、社員契約ではなく、業務委託契約とする」



    …業務委託契約。

    つまり、社員として雇用するのではなく、外部の人間として扱う…というものだった。

    『悪くないんじゃないの?』
    と思った方、まだこの内容について、ご存知ではないようで。

    外部の人間であるということは、同時に、会社側として、いつでも切ることができる存在…ということになる。
    だから、契約を切り替えた瞬間、

    「仕事はないよ」
    「だから、お金も払わないよ」

    ということになっても、一切文句を言うことはできない。
    また、各種社会保険も、医療保険も自分で支払う必要があり、
    しかも毎日会社に来いという項目がありながら、通勤費は一切出ない。
    と言って、業務委託契約において、支払われる金額を見たら、
    在籍中の給料よりも完全に下がっている。

    兵糧攻め、という言葉が、頭をよぎった。



    もし、このようなこと事態になったら、
    まずメールを全部プリントアウトし、可能であれば
    MP3プレーヤを胸元に潜め、状況に応じて録音しつつ、

     ・自分の現在の雇用状態
     ・会社からの呈示条件
     ・4条件のチェック
     ・どこまで戦うかの確認

    等を書面で整理し、会社に対して回答をすること(書面は提出しないように。このような緊急事態になったことで、脳内が大混乱しているから、冷静さを保つための指標として、自分専用に用意すること)。
    ヤケになって整理解雇を受理してはならない。
    下手すれば、自主退職扱いにされてしまい、後々大変なことになる(これは後日、ブログで説明)。
    そして再度、下記を質問すること:

     これは整理解雇ですか?
     これは退職強要ですか?
     解雇の4条件を満たしておりませんが?

    そして必ず最後に:

     整理解雇に応じません。



    さて、その後、必ず(!)何らかのパワハラが起こるから、
    応じないと宣言した後、直ちに、考えられる労働関係官庁まで出向くこと。真先に思い浮かぶのは、労働基準監督局であるが、その前に東京都であれば、総合労働相談コーナー等があるので、そこに出向き、相談するのが良い。
    出向く際に、自分の整理した書類と、就業規則の写し、タイムカードの写し、現状の雇用契約書などを持っていくのが良い。
    激しいパワハラや脅しを録音しているのであれば、それも持っていこう。
    証拠がたくさんあればあるほど、有利に物事は進められる。

    だが、悲しいかな、最近、このように全てを用意したところで、
    どうしても辞めざるを得ないという結論になってしまう場合が多い。
    最大の問題は、現状の雇用契約内容。
    日本人の悲しい性かもしれないが、会社を信用して、細目を読まずに書名捺印するケースがある。
    ところがこの契約書を読めば、項目によって、如何様にも整理解雇が簡単意できるような解釈ができるものが多い。
    裁判に持ち込んでも、勝つのは難しいということもある。

    『じゃあ、意味、ないんじゃないのか?』

    いや、行ってどうこうすることに意味がないとしても、
    関係各所官庁に出向いたという事実が、企業にとっては脅威になる。
    繰り返し行われる退職強要に対して、さりげなく、どこそこまで相談したとか、受けたアドバイスを書き込んだメモを取り出すとかによって、戦う気満々で臨もう。

    『監督署が入ることで、企業イメージが悪くなるのを恐れて?』

    実のところ、勘違いが多いのであるが、上場して、会社の経営実態を全部晒す必要のある会社以外、イメージがどうのというのは全く関係ない。
    裁判までもつれ込んで、その間も社員への待遇を変更することもできない(契約更新に片方が反対すれば、旧契約が引き続き効力を発するため)からコストがかかることを恐れているのだ。
    思い出して欲しい。
    整理解雇するのは、企業にとって、大至急、経営状態を好転させるための一番簡単にして、一番手っ取り早い方法なのだ。
    ずるずると人件費がかさみ、なおかつ裁判などで長々ともつれ込んでしまうことの方が問題なのだ。
    ここであからさまの退職強要のパワハラをしたいところであるが、関係各署まで出向いたということは、すなわち「知恵をつけさせられた」から、安易にどうこうすることもできない。

    でもね…前述した通り、最初に署名した雇用契約書の内容において、不備があるという場合が圧倒的に多い。
    書かれていることに同意したのであれば、攻めるにしても、攻めきれない不利な面がある。

    なおかつ、「裏切られた」という感情を会社に対して一度でも抱いたのであれば、積極的に反転にでることも考えないほうが良い。



    一呼吸置いて、数週間(できれば1カ月)時間を置き、

    「整理解雇を受けますが、こちらに有利な条件でお願いします」

    と言うしかなくなる。
    それは退職金だったりしてもよいし、
    転職に際して、推薦文をお願いするというものでも良い。
    転職のサポートをお願いするというのも良い。

    また重要なこととして、この解雇は、会社の経営悪化に伴う整理解雇であるという証明書を出させるということである。
    決して自主退職でも、懲戒解雇でもない、個人の責任に因る退職では一切ないという正式な文書である。
    これは後々、非常に役立つものになる(後日説明)。



    解雇通告後、1カ月の猶予があるのだが、我輩の場合、

    「業務委託への転換を伝えた時点から1カ月」

    という理不尽なことを言われた。

    騙るに落ちたな…そう思った。
    結局、業務委託契約=解雇 そのものじゃないか。
    「解雇じゃない。君にとって働きやすい環境」
    云々って言ってたけどねえ…ニヤニヤ。

    抗議しても良かったのだが、
    面倒なので、そのままにした。
    退職金制度もなかったことも、残念であった(契約書を確認すればよかった)。



    意地で残るのも良い選択肢だ。
    でも、社員を使い捨てにする文化がすっかり根付いた、
    一億総ブラック企業と化した日本において、
    どのみち、覚悟は必要だ。

    覚悟を抱いた上で、与えられたカードの中から、
    如何にして自分に有利な展開に持ち込めるか、
    準備が必要なのだ。

    悲しい現実だね…。
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