白髪のタイミング
- 2017.05.15 Monday
- 12:58
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どの単行本だったか覚えていないが、漫画家の桜玉吉翁があるエッセイ漫画の中で、自分の陰毛に白髪が生えて、老いに少し懊悩しながらそれを引っこ抜くというシーンがあった。
頃合いからすると、もう20年弱前のことなのだろうか。
何気なく読み、記憶の片隅に置いてたのだが、昨年あたりにそれがポンと浮かび上がった。
しかも我輩の場合、それは陰毛ではなく、鼻毛という…。
今いる会社は埃や排気ガスが多く、鼻毛がよく伸びる。
エチケットとしてはみ出ないように(しかし剃らないように。剃ると必ず急性副鼻腔炎になるので)小さいハサミで整ているのだが、その日、鏡の中で、妙に映える白い一本筋を確認した。
どうしても気になるので、毛抜きでエイヤ!…と抜くと、見事なまでの白い鼻毛だったのだ。
で、前述の漫画を思い出したというわけだ・。・
体質的に我輩はどうやら、髪の毛に限らず、体毛のアチコチ白くなるようだ。
その後、腋毛にも白髪が生えてきた。
桜翁と同じように陰毛にも生えてきた。
胸毛にも白髪が出てくるようになったが、まさか脛毛にまでも生えてくるとは思いもしなかった。
特に気にしないで、そのままにしている点は、翁とは違う。ただ、老いを認めるというのではなく、単に白っぽいものが入ってたほうが、我ながらかっこいいのでは?…という勝手な思い込みがあるのだが。
白髪だけではない。
眉毛が異様に伸びている高齢者を時々見かけるが、我輩もそんな中の一人になりそうだ。
20代の頃は右の眉毛から一本だけ長いのが伸びてたが、今では左右から10本くらいが太くにょーんと伸びている。
床屋に入る時は、切らないでそのままにして…とお願いすると、変な客だなあ…という表情を見ることができる。
実はちょっと、”すだれ眉”に憧れていたりする。
頭髪の一本一本、細くなっているが、禿る様子がない。
白髪は増えているのはさっき書いた通りだが、気持ち、増えているような気がする。
また相変わらず、伸びるのが早い。エロエロなのも相変わらずであるが、まあそれとは関係ないだろう。
毎日帰宅後、きちんと洗髪し、身ぎれいにしているのだが、恰好のためというより、健康のための最低限の心構えというものだ。
そのおまけくらいなものだろう。
アラフィフの頃合いに入り、人生の身支度を日々行ってたりすることが楽しくなってる。
独り身で死ぬことが決定しているから、周囲に迷惑をかけないように常日頃考えなければならない。
その一方で、大型特殊車両免許を取ったり、ひそかに別の資格を取ろうとしたりして、年末年始を海外(台湾かマレーシア)か石垣島で、あるいは定年退職後に石垣島移住を考えたりして、人生をそれなりに楽しもうとしている。三線も下手であるが弾いてて楽しい。Wacomの液タブは返品したが(これについては後日詳細をw)、代わりに価格半額以下の液タブを買い、その分かりやすい使い方に、下手なりの同人漫画を描き始めてる。コミケまで間に合うかな?
身体的な老いの前に、心臓が弱っていることでの体調不良は否めないが、この年齢になると、過去のことなぞどうでもよくなってきた。その一方で、将来は何をしようかということを考え、それを実行に移し、実現させることにとてつもない楽しさを感じるようになった。
どっかのブログで、40歳代の女性が、自分の人生のつまらなさや将来が見えてこないことについて絶望し、泣き崩れてるのが話題になって、ネットニュースとかに取り上げられてた。たくさんの同情する声があがってたが、我輩からしたら、「?」しか出てこない。
誰だって年取るもんだよ。
良い学校を出て、良い就職をし、出世とかしたところで、いずれそれらは意味がなくなるものだ。
それらにとらわれ、過去の自分と比較するから泣きわめくんだよ。
「あの頃の私は」って、それは過去の自分であって、今の自分とは全く関係のない幻だ。
それともこれか?
「こんなに努力したのに、自分には何もない!」
何もないなら、今からその何もない自分に、何かを加えろ!
別に資格とか取れってことじゃない。
以前からやってみたかったことがあるか?
ならばこのブログを閉じて、そのやってみたかったことを検索してみろ。
「馬に乗ってみたかった」…けっこう!あちらこちらに初心者向けの学校がある。費用?数カ月贅沢を控えろ、あっという間に即金でできるぞ。
「お茶とかやってみたい」…別に看板が掲げられてる師匠とかに入門する必要はない。市民講座とかで毎月開催されている。料金も微々たるものだ。
「旅行がしたい」…それも素晴らしい「何か」だ!いきなり世界一周とかも良い。え?怖い?ならば隣の県の観光名所を調べて行くのも立派な旅行だ。
プライドを持つのは正しいことだが、そのプライドが本当の意味で正しいものでなければ、みっともないことになる。
現実にそぐわないプライドは単なる勘違いに過ぎず、社会にありのままの自分を合わせられないから過去にしがみつき、現実を否定し、逃避する。社会に合わせたとしても、過去の自分を美化しすぎるあまり、自分は何もないまま老いて死ぬことに恐怖し、泣き叫ぶ。
馬鹿馬鹿しい。
人生是、全て無用也。
いなくなったところで、現実はきちんと動くのだ。
畢竟、自分は「無用」だと知ることが重要だ。
「無用」だとしたら、なんで生きてるのかって?
「無用」だと分かれば、そこから何かを詰めていけば良いだけだ。
にしても、腹毛にも白髪とは。w